サガン-悲しみよ こんにちは-


【ネタばれあり。この作品を観る予定がある方は、このレビューを読むことをオススメしません】

 フランソワーズ・サガンの生涯を描いた1本。『悲しみよこんにちは』で作家デビュー、大ヒットした冒頭数分間をピークに、享楽的でスキャンダラスな生活にハマっていく彼女の様子が描かれる。名声や財産、愛情を得ては失っていく過程を観ていると、フランスの映画特有の何とも言えないモヤモヤ感を覚えずにはいられない。
 18歳から69歳までのサガンを一人で演じた主演のシルヴィ・テステューは、最初のうちは何だか阿川佐和子みたいに見えたりするけれど(単に髪型のせいか?)、美しさも奔放さも晩年のわびしさも全部ひっくるめて上手に演じていたのではないだろうか。

(09/06/10・伏見ミリオン座)