僕とポーク

僕とポーク

僕とポーク

 「きょうの猫村さん」でおなじみ、ほしよりこの作品集。猫村さんと同様に1ページ2コマ、独特の絵や書き文字で展開されるのは、インターネットを欲しがる4歳児の話とか、文壇バー(?)に集う奇妙な人々の物語。
 何と言っても味わい深いのは、表題作の「僕とポーク」だ。海外の恵まれないこどものために、自分の残飯で豚を育てて食糧にしようという発想にびっくり!しかもいろんな人間模様がからんで、額面通りにすんなり感動させてくれるような作風ではないが、なんだかハートウォーミングな作品だ。
 途中、人をくったような設定とか、あまりにもベタな描写(文豪・榊原雄山とか、不良息子とか)がたくさんあり、ほしワールドをしっかり支えているので、それが楽しめるのならおすすめできる1冊だ。