演劇博覧会「カラフル2」【2日目】


 「カラフル」の2日目、残り8作品を観た。昨日の疲れが残っているようで、朝はさすがにテンションも低かったものの、作品を観るごとに、回復した気がする。とはいえ、やっぱり退屈だったり、好みに合わない作品もあるので、8本のうち3本は睡眠時間に充ててしまった。
 おもしろかったのは京都の劇団「ニットキャップシアター」。7本の短いコント集だが、単純に、文句なく面白かった。本格的な芝居もやっているそうなので、ぜひ観てみたいものだ。それから、子供向けヒーローショーを連想させる、からだの不思議のミュージカル『ぼくらはみんな生きている!』を上演した「総合劇集団俳優館」も楽しいステージだった。
 芝居として最も印象に残ったのは、「試験管ベビー」の『サヨウナラなら何度でも』。富士の樹海で自殺志願者たちが出会い・・・という、シンプルなストーリィを、わかりやすく、しかも観客を随所で楽しませながら、きっちりと演じていて非常に好感を持てた。
 2日間、16作品を観て再認識したのは、自分の好みが「奇をてらわないハートウォーミングストーリィ」に偏っているということ。逆に、理屈っぽいうえに独りよがりで、テーマばかりが空回りして、中身がこなれていないような芝居だと、たちまち興味を失ってしまう。しかも学生時代に比べて、格段に芝居を観る機会が減ったせいか、面白くなるまで我慢できる限界の時間が随分短くなってしまった。
 それから、名古屋近辺でもこれだけの劇団が活動し、それを観るために劇場に足を運ぶ人がこんなにいると知ったことも、大きな収穫と言えるだろう。