そこも削るかLCC

 格安運賃の航空会社・LCCが増えて、ずいぶんお得に旅行ができるようになった。とにかく運賃は安い。だからいろいろ、期待してはいけない点もある。
 機内誌もその一つ。全日空の機内誌『翼の王国』は、レイアウトの「見本」と言われるぐらい、デザインが(もちろん記事も)優れている。機内誌は、各航空会社が路線を就航している都市・地域の情報を魅力的に紹介して読者の旅情をかきたて、「ああ、この会社の飛行機に乗って、このマチに行ってみたいなあ」と思わせるのが重要な機能の一つだろう。
 今回、某社の機内誌を手に取ったが、あまりに力が入ってないという印象だった。観光案内の写真はどこかの会社から買った安易なパンフレット写真ばかり。何者だかわからない「道産子娘」が札幌市内のスポットを紹介していても、店名だけで場所もわからなければ写真の一枚も載っていない。ある郵便番号の区域に注目して、そのマチにあ...るお店や名所を紹介するという切り口がおもしろそうなコーナーも、よく見たら隣マチのスポットが幾つも入っていて、コンセプトが台無しだ。
 何よりひどいのが、全般的に文章のレベル。著名人のインタビューも載っているが、個人的な思い入れ・思い込みが満載の文章。文体も一昔前のネット上の自動翻訳ソフトで訳したばっかり、みたいなひどさ。まあ、元々海外の航空会社だから仕方ないかとも思ったが、ライターの名前はどうやら日本人。他の記事も似たり寄ったりだ。
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